入院から2年経過までの通院記録


         入院から職場復帰まで
平成16年8月2日 入院
朝9時30分入院の手続きを行う(妻子同行)
手続き終了後、これから4日間お世話になる病室に案内され看護婦さんから設備説明及び担当主治医の先生から治療計画について説明を受ける。
病室は放射線管理の為、個室を使用する。
手術は明日午後1:00から実施予定。
活動・・・制限なし。
食事・・・昼・夜の2食病院食(結構おいしかった) 尚、21時より飲食禁止。
検査・・・体温・血圧・脈拍測定が朝夕の1日2回有り。
CT検査・尿検査(流量及び残尿量)実施・・残尿約50t有り。
排尿時間及び尿量を測定し渡された記録用紙に記入開始する。
薬・・・21時下剤・眠剤・抗生剤服用
その他・・・ふくらはぎ部のサイズ測定。
長時間の飛行機旅行等で起こるといわれる「エコノミークラス症候群」と同じ症状が手術時のような一時的に動けない状態でも起きる可能性がある為、脚に圧迫ストッキングを着用し予防するとの事でサイズ測定があった。万全を期す慎重さが感じられた。
妻子は上記の合間に着替え等自宅から持ってきた物を戸棚に収納したりしているが私は検査等のため病室を出たり入ったりで落ち着かない。
問診表・承諾書等数種の用紙に記入し提出する。
夕方、妻子が帰宅し1人ぼっちに成った途端、病人になった様な気分で手術(治療)に対する不安も多少でてくる・・・。
病室の窓から東京タワーが良く見え、暗くなるとライトアップされ圧巻。雑誌を読みながらいつの間にか睡眠・・


平成16年8月3日 手術日
活動・・・ベット上で安静の指示有り。
食事・・・本日は朝から食事はなし。代わりに点滴を開始し、これが食事代わり。夕方から飲水のみ可との事。
薬・・・朝、抗生剤のみ服用。
体温・血圧・脈伯測定実施。点滴開始する。
10時ごろ浣腸実施。点滴のハンガーを移動しながらトイレに駆け込む。(少し時間をずらし排便後、点滴にしてもらうべきであった)
手術・・・
@12時位から手術に対する準備をする。(圧迫ストッキング着用。手術用の寝巻きに着替え。(全裸で紐留め式の寝巻き及び陰部に前張りをテープ止め)。剃毛なし。
A13時頃、点滴のハンガーを移動しながら看護婦さんに手術室に案内される。
B放射線科A先生・泌尿器科M先生の他に泌尿器科の先生・麻酔科の先生・看護婦さん等10名程度の陣容。看護婦さんの着用している放射線防御用エプロンが目に付いた。
C寝巻きを脱がされタオルを掛けられ手術台に横に座らされ腰椎に麻酔の注射が行われた。瞬間痛かったが大した事無く終了。脚の指先を動かしてみるが異常無く動く。麻酔が効いてきた感じは無かったがM先生から肛門を締められますか?の問いにやってみると全く感覚がない。腰の部分にのみ麻酔が効いているのにびっくり!。
その後、横に寝かせてもらい両足を脚台に乗せ仰向けの開脚姿勢をとらされる。治療計画を立てる際には羞恥心で腰が引けたが今回は覚悟する。尚、感覚は全く無い。
酸素吸入用器具取り付け(大げさなものではなく鼻のところにテープ止め)。
血圧・脈伯・心拍の監視の為、右腕に腕帯が巻かれモニターで測定開始。血圧測定は一定時間ごとに自動計測がされ腕帯に空気が送られたり抜かれたりしていた。
手術部位の麻酔の効き具合の検査をされているが全く感じない。

その後、手術終了まで全く記憶なし。酸素吸入用器具より睡眠薬が供給されたのか点滴の薬剤に睡眠薬が供給されたのかいつの間にか眠ってしまった様だ。尚、線源は84個程挿入されX線撮影された写真が後で家族を経由し手元に届いた。

気がついたら寝巻きを着せられストレッチャーに移されるところであった。
16時頃病室に戻り、ベットに移される。体重が重い(70`)ので看護婦さんに気の毒!。
この時点でも左手は点滴続行中。又、膀胱に導尿管が差し込まれ尿袋がベット脇に取り付けられていた。これでは寝返りをうつのも不自由である。
その他・・・手術後は第3者への放射線被爆の関係でこの病室は24時間管理区域となり家族も自由に出入りできない。待機していた妻子が面会の際、ガイガーカウンターのような物を首からぶら下げての短時間の入室が許され話をする事が出来た。手術後の痛みも無く安心して妻子は帰宅。
夕方36.4℃位の微熱がでて頭痛がするので氷枕をもらい少し楽になる。回診時に先生に話したところ麻酔の影響なので心配ないが暫くベットから起き上がったり頭を振らない様にとの事であった。
手術部位の痛みは全く感じられない。頭痛がするので夕方看護婦さんに水飲みを持って来てもらい飲水後就寝。


平成16年8月4日 休養日
活動・・・朝から歩行可であるが点滴と尿袋を下げた状態ではトイレの往復のみ。頭痛も治まらずほとんど寝た状態。幸いベットの頭部分と足部分の角度がリモコンで変えられる構造なので少しでも楽な体位に調整するが硬いベットの為、体の節々が痛くなり苦痛。家から持ってきた湿布薬(トクホン)を腰や背中に貼り大分楽になる。持ってきて良かった。
食事・・・朝から食事開始。まる1日食事が無かった関係も有り、すごくおいしい。
薬・・・回診の結果、化膿等も無い為、薬服用の必要なし。
検査・・・午前中、採血を病室で実施。午後、点滴及び尿袋をハンガーに掛け撮影室へ移動しCT 撮影実施。
その他・・・午後3時頃、点滴及び尿管が相前後してはずされやっと自由の身になった。小便の際は当初と同じ様にコップに採取し尿量と合わせ放射線カプセルの脱落がないか確認してから指定の容器に捨てる。指定の容器は上部に網が掛かっており万が一放射線カプセルが有った場合確認及び回収出来るようになっている。今までの尿袋に溜まった尿については看護婦さんが確認していてくれたようだ。今日も36.7℃位の微熱が有り頭痛がするので氷枕使用する。


平成16年8月5日 退院
退院後の注意についてお世話になった先生方より詳しく説明が有った。又、万が一、放射線カプセルが排尿された場合の注意と放射線を遮断する構造の収納容器が渡された。尚、放射性物質による治療を受けている事を記載したカードが渡され常時(1年間)携帯する様言われた。
昼食後お世話になった方々に挨拶後退院。電車を乗り継いで帰宅する予定であったが退院時位は無理をしないようにと家族の意見を聞き、妻子と共にタクシーで帰宅。頭痛及び車酔いの為、自宅に戻ったとたん嘔吐。
治療費は3割負担で約35万円で予想していたより安い。





平成16年8月6日〜7日 自宅静養
寝たり起きたりの生活。
1日8回程度排尿で手術前と大差なし但し勢いが無く尿閉が心配。
血尿大
頭痛は継続。


平成16年8月8日〜9日
寝たり起きたりの生活。
血尿は大分薄くなって来たが排尿時の勢いが無く今日も尿閉が心配。
頭痛は治まる。
肛門部に痛みは無いが違和感が出て来た。先生から説明のあった直腸への放射線の影響の様だ。


平成16年8月10日〜15日
車を運転しホームセンターに行ったり妻とスーパーに買い物に行ったり外食に出かけたり殆ど1日中起きていても辛くなく快適。
血尿は全く感じられなくなって来た
小便は相変わらずチョロチョロとやっと出ている感じだが尿閉にはならず一安心。
肛門部に若干痛みが出て来て座るのが辛いときがあるので痔の人が使う円形の座布団を購入し使ってみたが快適で調子良い。


平成16年8月16日〜職場復帰予定。
手術後10日位で家にいるのも苦痛になってきました。16日から職場復帰します。
職場復帰から2年経過までの記録
平成16年8月16日〜 職場復帰
家から会社までドアーツードアーで約1時間40分。
通勤時周囲の人に放射線の影響を与える事を最小限にする為、必ず座る
ようにした。
猛暑続きの為、勤務先では私の体力を考慮し外出する必要がない様配慮
してもらった関係も有り特に辛いこともなく快適に仕事が出来る。
肛門部の痛みも段々気にならなくなり排便は従来2〜3日に一度程度で便
秘気味で有ったが徐々に多くなり毎日1回に近付きつつある。(放射線によ
る直腸炎で頻便の症状が出ることは以前からA先生より説明されていた)
排尿についてのみ気になる。1時間に1回程度で100〜150cc程度しかも一
拍おいてから出る感じで出始めるまで尿閉かな?と毎回心配!


平成16年8月20日 退院後初回の受診
泌尿器科受診 最初に尿検査実施。検査結果が判明した時点で診察室
に呼ばれた。検査結果、尿道炎感染無し。目視では見えないが潜血反応
及び赤血球の検出あり(血尿)。但し問題では無い。
M先生に退院後の体調報告。特に排尿が気になる旨説明したところ ハル
ナールという薬を20日間分出して下さった。(前立腺肥大の治療薬で排尿
を改善する

放射線科受診 A先生より退院前日に撮影したCT写真の結果がパソコン
に取り込んであり3次元画像で埋め込んだ状態について説明があった。特
に線源と尿道・線源と直腸の位置関係について説明された。
治療時には前立腺が約2倍程度に肥大するので落ち着いた状態とは尿
道・直腸等の位置関係が変わるとの事で治療後1ヶ月経過した時点でCT
検査を行い確認するとの事。その他退院後の体調報告する。
A先生より改めて治療後の放射線による影響の説明をして頂いた。
1.前立腺が腫れる事による排尿障害
2.放射線による直腸炎による頻便
3.放射線による尿道炎
上記症状が1.2.3 の順で発生し約6週間位で収まるとの事。
私の症状も予測される範囲の状態で順調な経緯をたどっている。

退院後、入浴で温まるのはあまり良くないとの話を聞いていたので退院後
シャワーのみ使用していたが本日より入浴OKの許可が出たので久しぶり
に浴槽でゆっくりする。


平成16年8月21日 〜の体調
仕事・・・快適。
排便関係・・・殆ど毎日の排便有り。肛門部の痛み・違和感等殆ど気にな
らない。
排尿関係・・・排尿状態改善薬 ハルナールを服用して数日後から劇的に
効果が出てきた。回数及び尿量の変化はあまり感じられないがスムースに
排尿でき尿閉の心配が全く感じられなくなった。
その他全く問題なく正常で快適な生活ができる。


平成16年9月3日 放射線科受診
前回受診後の体調等報告・・・治療前と同じで全く問題ない毎日。
排便関係・・・毎日排便有り。その他問題なし。
排尿関係・・・ハルナールを服用している為か特に変化無し。
A先生より本日のCT検査の目的について説明があった。
治療後1ヶ月経過したので前立腺の腫れの引き具合(治療前35cc→治療
直後40cc)及び小線源の脱落の確認等行う為との事。前立腺のCT撮影
(2o間隔)


平成16年9月8日 泌尿器科受診
 1.排尿量・排尿の勢い・残尿量の検査実施
 (残尿量約50cc有り。治療前と変わらず問題なし)

 2.QOL調査票記入
 (排便関係・排尿関係・性的能力等特に不満点無く快適)

 3.最近の体調等報告・・・全く問題無し。
 (排尿状態改善薬 ハルナール継続服用の為、20日分処方してもらう)


平成16年10月6日 放射線科受診
治療後1ヶ月経過した9月3日撮影のCT検査結果について前回同様パソコ
ンに取り込んだデーターを3次元画像で見ながら計画した場所に線源があ
るか線源と尿道・線源と直腸の位置関係についてA先生より詳しい説明が
あった。
目的の場所に線源が埋め込まれており又、前立腺の腫れも元に戻り正常
との事でした。(治療は成功!今後のPSAの変化が楽しみ)
体調も変わりなく日常生活で癌について忘れている状態が続いている。


10月後半〜の体調
支障なく日常生活をおくっているが線源の影響か最近、排尿・排便関係で
従来と変化が見られる。線源の影響が出ている証拠でいずれこの症状も
無くなる筈なのであまり気にならない。
排尿関係
1.昼間・夜間とも回数は変わらないが切迫尿状態になってきており尿意を
催した 時点ですぐトイレに行かないと少しちびってしまう。
2.排尿時尿意は十分あるが最初が出にくい又、途中で数秒間止まる事が
有る。 (ちびるのと相反する症状であるが現実におきている)更に尿の出
方に勢いがなく重力で自然落下状態。(排尿状態改善薬 ハルナールは服
用中)

排便関係
回数は変化なく毎日1回(治療前は2〜3日に1回であった)で有るが便が
硬く排便時苦痛!痔になりそうである。


平成16年11月2日 泌尿器科受診採血のみ)
治療後3ヶ月経過し治療後初のPSA測定の為、採血実施。結果は11月10
日判明する。どのように変化しているか楽しみ!
(治療前のPSA値 MAX時 6.8)


平成16年11月10日 (治療後3ヶ月目)
泌尿器科M先生受診。 放射線科A先生受診
1.前回同様、事前に排尿量・排尿の勢い・残尿量の検査実施
 (排尿量80cc,残尿量約65cc有り・・・これだと効率悪く排尿後すぐトイレに
行きたくなるのが分かる)
2.QOL調査票記入
 (排便関係・排尿関係・性機能関係について10月後半からの体調を記入
し提出)
3.最近の体調等報告
前期、10月後半からの排便・排尿について報告し排尿状態改善薬ハルナ
ールを継続して処方していただく。(最近この薬に慣れてきた為か効果が
あまり感じられないが一応頂く)
又、ハルナールの効果が薄らいでいる事も有り、排尿改善薬としてミニプレ
ス錠0.5mgを14日分処方して頂きました。この薬は血圧の低下を伴うので
毎日血圧の測定を行い大きく低下するようであれば中止。又、7日間服用し
た時点で状態を先生に報告し再指示を仰ぐ様指示があった。
結果としては効果は少しは良いかなと思われる程度で顕著な変化は感じ
られなかったが血圧低下も問題なく14日分全部服用した。以後服用無し。
更に排便状態改善の為、新たに下剤(プルゼニド錠12mg)を処方して頂き
状況により服用量を調整する。(硬い便は尿道を圧迫し残尿・勢い不足等
に影響が大との事)
            PSA 0.98
血液検査結果 PSA 0.98 予想していた数値よりはるかに低下しており
治療後3ヶ月経過した本日、数値的に治療効果が確認出来た。此れだけ
下がると多少の副作用など全く気にならない程うれしい!!
今後、多少上下しながら更に低下するとの事・・・これ以上下がらなくても満
足。


平成16年11月10日以降の体調
家の引越しの関係で準備等に追われホームページの更新も中断していま
したが12月11日にやっと引っ越しました。引越しにより通勤時間が2時間
30分位になり大変ですが約20年ぶりに古巣に戻りました。未だダンボール
の山の中での生活ですが少しずつ片付ける予定です。
この間相当多忙な毎日でしたが現在は排便関係は下剤(プルゼニド錠12
mg)を服用しなくても問題なし。排尿関係については切迫尿に近い状態と
頻尿は相変わらずですが通常の生活に支障はなく仕事に追われている関
係も有り殆ど気にならない状態です。
PSAも下がったし前立腺癌の事は忘れてしまった様な生活をおくっていま
す。


平成17年2月9日 (治療後6ヶ月目)
泌尿器科M先生受診。 放射線科A先生受診
◎本日の予約は午後2時泌尿器科受診。2時30分から放射線科受診とな
っているが血液採取からPSA値が出るまで少し時間が掛かるので予約時
間の2時間前位に来て血液採取等行うという事で、少し早めの午前11時
ころ病院に入った。小便のたまり具合が丁度良かったのですぐ泌尿器科で
排尿量等の検査を行い、其の後にPSA測定の為、血液を採取する。
◎2時まで大分時間が有るので病院の近くの食堂で時間つぶしの意味も有
りバイキング形式の食事をのんびり取る。
◎1時30分位に泌尿器科に行きQOL調査用紙をもらい呼ばれるまでの時
間に記入する。今日は飛び入りの患者さんが多いようで予約時間から1時
間遅れ3時にやっと呼ばれる。M先生から検査結果の説明をして頂き、私
の最近の体調等の報告を行うが順調に推移している様で安心。
◎待合室で待っている間、色々な話声が耳に入るが小線源療法を受ける
為、来院された方が結構いるようである。又、遠方から飛行機を利用して見
えた方も居られる様子で小線源療法を行える病院が如何に少ないかがわ
かる。
◎放射線科は殆ど待たずに受診出来た。
A先生より今の時期におこる可能性のある症状として線源の直ぐそばにあ
る直腸への影響について説明をして頂いた。血便が4日以上続いた場合連
絡を欲しいとの事であったが今のところ血便の気配は全く無い。又、放射
線量も6ヶ月経過したので微小となってきており影響はどんどん少なくなる
とのお話があった。
M先生・ A先生とも3ヶ月ぶりにお会いするので懐かしい。又、両先生にお
会いし色々なお話を聞くと心強い。

1.排尿量・排尿の勢い・残尿量の検査実施
 (排尿量140cc,残尿量約50cc有り・・・前回より大分良くなっている。又、
前回は1秒間に6ccの排尿量であったのが今回は1秒間に14ccとの事で
勢いも良くなってきており、こちらも前回に比べ大分良くなってきている。)

2.QOL調査票記入
 (排便関係・排尿関係・性機能関係について最近の体調を記入し提
出)・・・特に問題になるような事も無い。

3.血液検査結果
           PSA 0.58

今回も大分低下し一安心。治療効果が確認出来・・・満足!!。

4.最近の体調
@切迫尿も全く気にならなくなり排尿間隔についても2時間位我慢できる時
が多くなってきて日常生活に於いて支障を感ずることはなくなってきた。
A排便についても少し固めであるが毎日有り下剤の服用も必要ない。


平成17年3月21日治療後7ヶ月経過)
1.最近の体調
2時間くらいのペースで尿意を催しますが特に問題なく生活をしています。
又、排便関係についても正常で治療後7ヶ月を経過し放射線の影響が殆ど
ない為でしょうか全ての面で快調そのものです。
5月のPSA検査が楽しみです・・・・・


平成17年4月13日(日経にて小線源療法紹介される)
 本日発行の「日本経済新聞」朝刊 1面で【がん治療 主役が変わる】の記事が掲載さ
れ、小線源療法を受けた私の事が事が紹介されました。
 まだまだ小線源療法の事を知らない方が多く新聞記事を見て、前立腺がんの告知を受
けたが何処の病院で治療をして貰えるのか、どんな治療法なのか教えて欲しい等の問い
合わせが多数有った。

 前立腺がん患者に対し、自分の病院で治療出来ない小線源療法に対する説明はされな
い医師がまだまだ多い様で全摘手術を進めるのが殆どの様だ。早期発見で全摘手術以
外の治療の可能性がある患者に対しては色々な治療法の説明をして、其の中から自分
の条件にあった治療法を患者自身が選ぶべきだと思う。・・・病院、医師側はもっと患者
側の立場になって考えて欲しい・・・


平成17年5月11日 (治療後9ヶ月目)
泌尿器科M先生受診。 放射線科A先生受診
◎本日の予約は前回同様、午後2時泌尿器科受診。2時30分から放射線
科受診となっているが、午前11時30分位の受付をして早めに血液採取し
てもらう。その後、外に出て昼食をのんびり食べ待機する。
◎1時30分位に病院に戻りすぐ泌尿器科で排尿量等の検査をしてもらい
待合室で待機する。今日は何故か何時もより患者が多い様で血液検査の
部署も泌尿器科の待合室も順番待ちの人達で席が無い程あふれている。
血液検査結果の到着が遅れ結局前回同様午後3時位まで待たされた。待
合室での会話がそれとなく耳に入ってくるが小線源療法を希望し担当の先
生を訪ねてくる方が多いような感じがする。
泌尿器科M先生と放射線科A先生にお会いし検査結果等について説明し
て頂く。順調に推移しているとのお話で一安心! 
尚、放射線科A先生より直腸に対する放射線の影響で治療後6ヶ月〜2年
位の間に痛みは無いが排便時に出血する場合が有るので数日続く様なら
連絡を欲しいとの説明が有った。
1.排尿量・排尿の勢い・残尿量の検査実施
残尿量約42cc有り・・・前回とほぼ同じ。尿意も2時間間隔位で変化なし。
生活上の支障も無く快調。
2.QOL調査票記入→今回無し
3.血液検査結果
     PSA 0.48
今回も満足出来る数値であり満足!。但し放射線が完全に消滅する1年に
間もなくなるがその後どの様に推移するか楽観は許されない。


平成17年8月3日 (治療後1年目)
泌尿器科M先生受診。 
◎本日も1日で全て結果が出る様、早めに採血し検査結果の出る午後2時
に泌尿器科受診。2時30分から放射線科受診の予定となっている。
我が家で最近飼い始めた「烏骨鶏」に餌をやっている際、1羽が扉の隙間
から庭に逃げ出し捕まえるのに手間取り予定より1時間位出発が遅れ12時
に病院着。
今月より健康保険証が変更になったので変更手続きを初めに行う。12時30
分位に泌尿器科に行き採血等の手続き書類を準備して頂きその書類を持
って検査部で採血して頂く。(昼食時間等関係なく処理して貰えるのであり
がたい)その後、外に出て昼食を食べ待機する。

◎丁度2時位に病院に戻り、すぐ泌尿器科受付に行きQOLの調査用紙を
頂く。何時も同じ内容であるが特に問題ない体調であるのでそれ程記入に
時間が掛からない。後半は性能力関係の質問が集中しているが、年齢相
応かどうか分からないが段々私の性欲も薄れてきているので如何書いたら
良いか少し悩む。調査票を提出し排尿量等の検査を受ける為、我慢出来る
だけ待合室で待機する。我慢できない状態になった時点で受付に声を掛け
検査をして頂く。
今日は排尿量156t・残尿量49tでいつもと同じ様な状態である。

◎予約時間を大分過ぎたがこの頃は余り気にならず持参の雑誌を読む。
(当初は次の予約の放射線科の予約時間が過ぎてしまい落ち着かなかっ
たが・・・)3時位に診察室に呼ばれる。泌尿器科M先生から体調確認及び
血液検査と排尿量等の検査結果について説明して頂く。特に問題なく経過
しているとの事で一安心。
今回、PSAが0.55と前回より少し上昇しているがこの時期には多少の上
下変動を繰り返しながら徐々に安定していくのが通常という事で特に心配
する事はないとの説明があった。PSAの変動については小線源療法で治
療を行ったアメリカの患者さんの5年半くらい掛かってPSA値が安定して行
くデーターをがん友達(私より数ヶ月遅れで小線源療法による治療を行いメ
ールで情報交換をして頂いている方)から教えてもらっていた関係も有り今
回の測定値に関しては気にならない
放射線科A先生受診
◎4時位に放射線科受診。
受付に書類提出後、間もなく診察室に呼ばれA先生にお会いし体調等につ
いて確認があり全く問題ない旨報告する。
小線源療法を受けた後の3年間位までのPSA値の変化について多少の上
下を繰り返しながら安定していく様子及び再発の場合の変化についてグラ
フを書いて頂き説明して頂く。又、PSAの変化グラフに合わせ直腸に対する
放射線の影響についても改めて説明して頂いた。治療後6ヶ月〜2年位の
間に痛みは無いが排便時に出血する場合が有るので数日続く様なら連絡
を欲しいとの話が有った。(放射線の直腸への影響について本日発行の読
売新聞朝刊(平成17年8月3日)にて 医療ルネッサンス  がん治療の
後遺症というタイトルで子宮がんで放射線治療のを受け約1年後から時
折、排便時に出血がある様になり放射線科の先生に相談し検査の結果放
射線障害によって直腸炎が起きこれが原因であることがわかった云々・・・
の記事があるが前立腺の場合も位置関係が似ており参考になるとの話を
先生より伺い、帰宅時に駅の売店で購入した。)尚、連続して前立腺がん
関係が取上げられており参考になる。特に医療機関により治療法のウエー
トが違っているのも興味深い。
◎シード(線源)の肺への移動について
今回、シードの肺への移動状況を確認の為、レントゲン撮影を行った。左上
肺部に1個の移動があった。(治療直後の検査では移動は無かったがこの
1年の間に1個移動)この件も前記のがん友達からデーターを頂いていた
ので特に気にならない。
シードの構造上、1〜2個程度移動する場合が多少あるとの事でした。この
程度の数では肺等の臓器に特別な影響も無いとの事で気にする事でも無
さそうである。
     PSA 0.55
日常生活上全く治療前と変わりなくこの治療に不満点は無く、普段はがん
の事は全く忘れた生活をおくっています。


平成17年11月2日 (治療後1年3ヶ月目)
泌尿器科M先生受診。 
◎本日も1日で全て結果が出る様、11時位に病院着。受付処理後、泌尿
器科に行き採血等の手続き書類を準備して頂き(1年以上通院しているの
に看護婦さん(今はこう呼ばないのか?)の顔は分かるが名前が分からな
い・・大きな名札を付けて下さると助かるのだが!)その書類を持って検査
部に行き採血する。
泌尿器科の受診予約が2時からなのでたっぷり時間が有り又、お天気も良
いので近くで昼食を済ませ新橋駅付近を一巡し愛宕山に登り(大した坂道
では無いが・・・)愛宕神社に参拝しその後NHK放送センターに入り昔の
放送機器や最新のデジタル放送関係の展示物を見学する。帰りはエレベ
ーターで下に下りる。

◎2時少し前に病院に戻り、すぐ泌尿器科受付に行き血液検査後の書類
を提出する。本日はQOLの調査は無い。膀胱への尿のたまり具合が丁度
よい加減になってきたので排尿量等の検査を受ける為、受付に声を掛け検
査室に入り放尿する。途中で看護婦さんより声が掛かり本日は排尿関係
の検査は無いとの事。でも途中で止める訳にもいかず最後まで排尿する。
当然データーは無し。トイレ代わりになってしまった。あとかたずけをする看
護婦さんに余計な手間を掛けてしまい申し訳無い!
自己診断では前回と同じ状態で排尿量160cc・残尿量50cc程度。

◎2時30分位に診察室に呼ばれる。今日は何時もより大分早い。
泌尿器科M先生から今回の血液検査の結果はPSA0.55との説明があっ
た。前回と同じ値で順調であるとのお話で一安心!
本音は前々回と同じ位の0.48程度に下がっているかなと期待していたの
が・・・・・
(前立腺に刺激を与えるとPSAが上がるような気がして暫く節制していた
があまり関係ないようだ)
体調等の様子を聞かれたが全く異常が無い旨報告する。順調な経緯をし
ているとの事である。又、PSA値の変動をあまり気にしないように云われ
たがやっぱり回復の目安はPSA値しかなく分かっていても一喜一憂してし
まう。

放射線科A先生受診
◎3時位に放射線科受診。
受付に書類提出後、こちらもすぐ診察室に呼ばれA先生にお会いした。PS
A値の結果と最近の体調等について確認があり全く問題ない旨報告する。
PSAの値についても横ばい状態で放射線の直腸への影響による出血等
全く無い。尚、先生にも報告したが、治療前は3日に一度位の排便で何時
も便秘気味であったが最近は必ず毎日有る様になった。もしかすると直腸
への影響の関係かも知れない。私にとっては良い方への影響である。
PSAの変化は個人差が大きいので余り数値について一喜一憂しない方が
良いと泌尿器科の先生と同じ事を言われた。
     PSA 0.55
今日は、大分歩いた、家を出てから帰宅するまでに約1万4千歩だった。病
院周辺の散歩に加え、診察が早く終ったので帰りに電車の乗り換え場所の
巣鴨のとげ抜き地蔵にお参りして来たが天気もよく爽快な一日だった。前
回から病院の会計では個人情報保護の関係で名前を呼ばないで番号札に
よる方式に変わりカウンター上の表示板に番号が表示されたら会計窓口
に行くようになった。何時、自分の番号が表示されるか気になり落ち着かな
い・・・慣れの問題と思うが。


平成18年2月1日 (治療後1年6ヶ月目)
今年初めての受診。体調も全く異常なく何ら問題の無い毎日をすごしてい
る。今日は生憎、朝から雨・・・。何時もと同じく11時頃病院着。受付を済ま
し泌尿器科に行き血液検査の手続き書類を頂き検査部にて採血する。今
日は殆ど待ち時間なしで順番が来た。採血後外に出て昼食をゆっくり取
る。その後、前回同様NHK放送センターに行き時間つぶしをする。

泌尿器科M先生受診。
◎予約時間2時なので少し前に病院に戻り、すぐ泌尿器科受付に行き血
液検査後の書類を窓口に提出する。今回もQOLの調査及び排尿関係の検
査は無いので気が楽。今日は待つ間もなく診察室に呼ばれあまりの速さに
ビックリする。(初めての予約時間ピッタリ!・・・本来の姿であるが・・・)
M先生から今回の血液検査の結果はPSA0.40で順調に推移していると
の説明があった。細かい数値に一喜一憂してはいけないとは思っているが
下がるとやはり気分が良い!感謝!
その他、最近の体調等について確認が有り全く問題ない旨報告する。
    PSA 0.40
放射線科A先生受診
◎2時30分位に放射線科受診。
受付に書類提出後、こちらもすぐ診察室に呼ばれA先生にお会いする。PS
A値の結果と最近の体調等について確認があり、全く問題ない旨報告す
る。M先生同様、この位のPSAの値が継続していればあれば安心できると
の事。又、直腸への影響による出血等も無く順調に経過している。

A先生とM先生のお二人の先生から順調である旨の説明で気分爽快!!

何時まで3ヶ月ペースで行くのか聞いていませんが、この位のペースで
PSAの変化が確認できるのはありがたい事で、これが6ヶ月ペースになっ
てしまうと間が開きすぎてちょっと不安になるかなと思うが小線源療法を受
けた患者の増加に伴い、病院の先生方の負担が当然大きくなりすぎるの
で一応目途のつく2年目以降受診間隔が開くのかなと思っているが。(勝手
に・・・)


平成18年5月10日 (治療後1年9ヶ月目)
本日も前回と同様で雨模様であるが雨量は少なく傘をささなくても我慢でき
る程度である。
先日、泌尿器科M先生より自宅に電話を頂き、5月10日は事情により休診
となるので放射線科のみ受診となる旨、連絡を頂いたが血液検査手配の
関係があるので何時もと同じく11時頃病院着。
受付を済ませ泌尿器科に顔を出すが、今日は血液検査の手続きも放射線
科でして下さるとの事ですぐ放射線科に行き血液検査の書類を頂き検査部
にて採血する。今日は検査が混んでいる様なので検査にどの位時間が掛
かりそうか聞いたところ、特殊な検査なので1時間半位掛かると言われた。
採血後、外に出て昼食をゆっくり取り血液検査のでる1時位に放射線科待
合室に戻り待機する。

放射線科A先生受診
間もなく診察室に呼ばれる。今回のPSA値0.41であった。検査結果の記入
された用紙を頂き説明を受けた。又、最近の排尿排便回数等体調につい
ての問診があり気になる事は全くなく通常に生活している旨説明する。体
調とPSA値が現時点でこの状態なら順調に推移しており安心して良いだろ
うとのお話であった。2年目以降は6ヵ月間隔位の検診で良いだろうとのお
話であったが私の希望としては、より安心して過ごせる様に現在と同じ3ヶ
月ペースで暫くは見ておきたいとのお願いをした。
  PSA 0.41
次回は3ヵ月後の8月9日(水)に2年目の検診です。
次回の予約は泌尿器科の予約も放射線科A先生にとって頂く。一つの節目
になる2年目の検診が楽しみ!
今日は泌尿器科の受診が無く予定より早く終わり、PSA値も問題なく気分
爽快!又、雨も止んだので病院の近くにある大都会の中とは思えない緑
のオアシス「浜離宮恩賜庭園」に行き散策し帰宅する。


平成18年8月9日(治療後2年目)
治療後、あっという間に2年経過しました。後遺症や副作用等も全く感じら
れず日常は癌の事は考える事もなくすごしています。今日の関東地方は台
風の影響で朝から大雨である。病院へ行く前にお墓参りに行ったが傘はあ
まり役にたたず下半身はびっしょりになってしまった。天気予報では朝より
夕方のほうがひどくなる様な予報である。この調子だと帰りの電車が止まり
スムースに帰れなくなる可能性があるかな・・・と、今日は1人で行く事にし
(何時もは女房同行)、女房に駅まで車で送って貰う。
今日の予約は放射線科が先の診察なので、先ず放射線科の受付を行う。
血液検査のみかと思ったら胸のレントゲン撮影も行うとの事。書類を頂き検
査部にて採血及びレントゲン撮影を行う。レントゲン撮影のフイルムはすぐ
現像するので待合室で待機する様に言われた。それ程待つ事もなく受領
出来その資料を放射線科に届け午前の部の作業終了する。外は雨が降っ
たり止んだりの天候で家を出る時の様子とは大分違い台風は何処へ行っ
たの?・・でも、用心して近くで食事する。1時少し過ぎに放射線科待合室
に戻り待機する。

放射線科A先生受診。
◎間もなく診察室に呼ばれA先生にお会いする。今回のPSA値は前回と同
じ0.41であった。検査結果が記入された用紙を頂き説明を受けたが順調に
推移しており良好との事。又、最近の排尿排便状態及び体調についての
問診が有ったが気になる事は全くなく通常に生活している旨説明する。
PSAの数値がどの位上昇すると再発と判断するのか伺ったところ治療後の
最小値+2が目安ののようであった。したがって私の場合今までの最小値は
0.40なので+2=2.40である。まあそんなに簡単に再発する様な事もなさそ
う・・・
PSA 0.41
◎肺への線源移動確認の為のレントゲン撮影結果、1年目と同じ場所に1
ヶ確認された。(最初に1ヶ移動しただけでその後の移動は無い)

泌尿器科M先生受診。
◎本日は台風の影響の為か、待合室の診察待ちの方も何時もより少なく、
殆ど待つ事無く呼ばれる。M先生には前回お会いしていないので6ヵ月ぶり
にお会いする。PSA検査結果の確認及び体調等についての問診が行われ
た。PSA値も前回と同様の数値で問題なく、体調についても全く問題ないの
で治療後2年経過を喜び次回の予約をして頂く。放射線科受診の後に予約
となったが血液検査等の手配が受診順位により問題がおきないか心配し
たが、その心配は不要との事で一安心。
心配された台風は時間経過とともに影響が少なくなり、帰りの時間には傘
も要らないどころか青空になっており拍子抜け・・・・・。
3ヶ月位の間隔で状況を把握しておきたいので次回は3ヵ月後の11月15
日(水)に2年3ヶ月目の検診をして頂く事になった。

普段は殆ど癌の事は気にしていないといっても2年目の結果を確認し、こ
れで一安心と正直ホッとしています。2年目万歳!

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