平成16年8月2日 入院
朝9時30分入院の手続きを行う(妻子同行)
手続き終了後、これから4日間お世話になる病室に案内され看護婦さんから設備説明及び担当主治医の先生から治療計画について説明を受ける。
病室は放射線管理の為、個室を使用する。
手術は明日午後1:00から実施予定。
活動・・・制限なし。
食事・・・昼・夜の2食病院食(結構おいしかった) 尚、21時より飲食禁止。
検査・・・体温・血圧・脈拍測定が朝夕の1日2回有り。
CT検査・尿検査(流量及び残尿量)実施・・残尿約50t有り。
排尿時間及び尿量を測定し渡された記録用紙に記入開始する。
薬・・・21時下剤・眠剤・抗生剤服用
その他・・・ふくらはぎ部のサイズ測定。
長時間の飛行機旅行等で起こるといわれる「エコノミークラス症候群」と同じ症状が手術時のような一時的に動けない状態でも起きる可能性がある為、脚に圧迫ストッキングを着用し予防するとの事でサイズ測定があった。万全を期す慎重さが感じられた。
妻子は上記の合間に着替え等自宅から持ってきた物を戸棚に収納したりしているが私は検査等のため病室を出たり入ったりで落ち着かない。
問診表・承諾書等数種の用紙に記入し提出する。
夕方、妻子が帰宅し1人ぼっちに成った途端、病人になった様な気分で手術(治療)に対する不安も多少でてくる・・・。
病室の窓から東京タワーが良く見え、暗くなるとライトアップされ圧巻。雑誌を読みながらいつの間にか睡眠・・
平成16年8月3日 手術日
活動・・・ベット上で安静の指示有り。
食事・・・本日は朝から食事はなし。代わりに点滴を開始し、これが食事代わり。夕方から飲水のみ可との事。
薬・・・朝、抗生剤のみ服用。
体温・血圧・脈伯測定実施。点滴開始する。
10時ごろ浣腸実施。点滴のハンガーを移動しながらトイレに駆け込む。(少し時間をずらし排便後、点滴にしてもらうべきであった)
手術・・・
@12時位から手術に対する準備をする。(圧迫ストッキング着用。手術用の寝巻きに着替え。(全裸で紐留め式の寝巻き及び陰部に前張りをテープ止め)。剃毛なし。
A13時頃、点滴のハンガーを移動しながら看護婦さんに手術室に案内される。
B放射線科A先生・泌尿器科M先生の他に泌尿器科の先生・麻酔科の先生・看護婦さん等10名程度の陣容。看護婦さんの着用している放射線防御用エプロンが目に付いた。
C寝巻きを脱がされタオルを掛けられ手術台に横に座らされ腰椎に麻酔の注射が行われた。瞬間痛かったが大した事無く終了。脚の指先を動かしてみるが異常無く動く。麻酔が効いてきた感じは無かったがM先生から肛門を締められますか?の問いにやってみると全く感覚がない。腰の部分にのみ麻酔が効いているのにびっくり!。
その後、横に寝かせてもらい両足を脚台に乗せ仰向けの開脚姿勢をとらされる。治療計画を立てる際には羞恥心で腰が引けたが今回は覚悟する。尚、感覚は全く無い。
酸素吸入用器具取り付け(大げさなものではなく鼻のところにテープ止め)。
血圧・脈伯・心拍の監視の為、右腕に腕帯が巻かれモニターで測定開始。血圧測定は一定時間ごとに自動計測がされ腕帯に空気が送られたり抜かれたりしていた。
手術部位の麻酔の効き具合の検査をされているが全く感じない。
その後、手術終了まで全く記憶なし。酸素吸入用器具より睡眠薬が供給されたのか点滴の薬剤に睡眠薬が供給されたのかいつの間にか眠ってしまった様だ。尚、線源は84個程挿入されX線撮影された写真が後で家族を経由し手元に届いた。
気がついたら寝巻きを着せられストレッチャーに移されるところであった。
16時頃病室に戻り、ベットに移される。体重が重い(70`)ので看護婦さんに気の毒!。
この時点でも左手は点滴続行中。又、膀胱に導尿管が差し込まれ尿袋がベット脇に取り付けられていた。これでは寝返りをうつのも不自由である。
その他・・・手術後は第3者への放射線被爆の関係でこの病室は24時間管理区域となり家族も自由に出入りできない。待機していた妻子が面会の際、ガイガーカウンターのような物を首からぶら下げての短時間の入室が許され話をする事が出来た。手術後の痛みも無く安心して妻子は帰宅。
夕方36.4℃位の微熱がでて頭痛がするので氷枕をもらい少し楽になる。回診時に先生に話したところ麻酔の影響なので心配ないが暫くベットから起き上がったり頭を振らない様にとの事であった。
手術部位の痛みは全く感じられない。頭痛がするので夕方看護婦さんに水飲みを持って来てもらい飲水後就寝。
平成16年8月4日 休養日
活動・・・朝から歩行可であるが点滴と尿袋を下げた状態ではトイレの往復のみ。頭痛も治まらずほとんど寝た状態。幸いベットの頭部分と足部分の角度がリモコンで変えられる構造なので少しでも楽な体位に調整するが硬いベットの為、体の節々が痛くなり苦痛。家から持ってきた湿布薬(トクホン)を腰や背中に貼り大分楽になる。持ってきて良かった。
食事・・・朝から食事開始。まる1日食事が無かった関係も有り、すごくおいしい。
薬・・・回診の結果、化膿等も無い為、薬服用の必要なし。
検査・・・午前中、採血を病室で実施。午後、点滴及び尿袋をハンガーに掛け撮影室へ移動しCT 撮影実施。
その他・・・午後3時頃、点滴及び尿管が相前後してはずされやっと自由の身になった。小便の際は当初と同じ様にコップに採取し尿量と合わせ放射線カプセルの脱落がないか確認してから指定の容器に捨てる。指定の容器は上部に網が掛かっており万が一放射線カプセルが有った場合確認及び回収出来るようになっている。今までの尿袋に溜まった尿については看護婦さんが確認していてくれたようだ。今日も36.7℃位の微熱が有り頭痛がするので氷枕使用する。
平成16年8月5日 退院
退院後の注意についてお世話になった先生方より詳しく説明が有った。又、万が一、放射線カプセルが排尿された場合の注意と放射線を遮断する構造の収納容器が渡された。尚、放射性物質による治療を受けている事を記載したカードが渡され常時(1年間)携帯する様言われた。
昼食後お世話になった方々に挨拶後退院。電車を乗り継いで帰宅する予定であったが退院時位は無理をしないようにと家族の意見を聞き、妻子と共にタクシーで帰宅。頭痛及び車酔いの為、自宅に戻ったとたん嘔吐。
治療費は3割負担で約35万円で予想していたより安い。
平成16年8月6日〜7日 自宅静養
寝たり起きたりの生活。
1日8回程度排尿で手術前と大差なし但し勢いが無く尿閉が心配。
血尿大
頭痛は継続。
平成16年8月8日〜9日
寝たり起きたりの生活。
血尿は大分薄くなって来たが排尿時の勢いが無く今日も尿閉が心配。
頭痛は治まる。
肛門部に痛みは無いが違和感が出て来た。先生から説明のあった直腸への放射線の影響の様だ。
平成16年8月10日〜15日
車を運転しホームセンターに行ったり妻とスーパーに買い物に行ったり外食に出かけたり殆ど1日中起きていても辛くなく快適。
血尿は全く感じられなくなって来た
小便は相変わらずチョロチョロとやっと出ている感じだが尿閉にはならず一安心。
肛門部に若干痛みが出て来て座るのが辛いときがあるので痔の人が使う円形の座布団を購入し使ってみたが快適で調子良い。
平成16年8月16日〜職場復帰予定。
手術後10日位で家にいるのも苦痛になってきました。16日から職場復帰します。
|